2007年4月3日火曜日

2007年度「愛とセクシュアリティ」

文学部総合教育科目「愛とセクシュアリティ」

コーディネーター:
宇沢美子(教授: 米文学)
大串尚代(准教授: 米文学)Web
岡原正幸(准教授: 社会学)Web
巽 孝之(教授: 米文学)Web
宮坂敬造(教授: 人間科学)Web

■講義要綱
現代において、セクシュアリティは複雑な問題をはらんでいます。近年、代理母による出産などをめぐる法整備問題、性同一性障害、性転換手術の是非、異性装をめぐる諸問題がニュースや新聞で報道されるようになり、セクシュアリティはより身近な概念になってきました。しかしながら、同時に、性的マイノリティと呼ばれる人々に対する差別も浮かび上がってくる危険もはらんでいます。本講座では、セクシュアリティを多角的・多面的に理解することを目的とし、性的嗜好性や生殖の問題のみならず、心理的な側面、家族問題、年齢問題などを学生のみなさんと一緒に考えていきます。さまざまな分野の専門家を塾内外から講師としてお招きするオムニバス形式の授業を通じて、セクシュアリティの問題を総合的に考察していきます。

大串尚代
(慶應義塾大学文学部准教授;アメリカ文学、少女マンガ)


■講義日程
04/10 コーディネイター全員によるガイダンス
04/17 大串尚代(コーディネーター)
「幻想の愛とセクシュアリティ」参考文献
04/24 永山薫(マンガ評論家)
「不可視の王国〜美少女系エロマンガの豊饒と過剰」参考文献
05/01 休講
05/08 岡原正幸(コーディネーター)
「K-domとセックスボランティア」 参考文献
05/15 野田令子(日本学術振興会特別研究員・遺伝子学)
「生物学からみた性と行動」 参考文献
05/22 能篠慶彦(NPOノアール主宰) 参考文献
05/29 麻疹流行の為休講
06/05 野村伸一(慶應義塾大学教授)
「東アジアの宗教文化史からみた愛、性、性愛」参考文献
06/12 高原英理 (文芸評論家)
「近代日本文学に見られる少年愛と憧憬(しょうけい)の様相」参考文献
06/19 宮坂敬造(コーディネーター)・大野慶人 (舞踏家)
対談「パフォーマンスとしての<性>身体
―舞踏の表現にあらわす/あらわれる<性><セクシュアリティ>」参考文献
06/26 新田啓子(立教大学准教授)
「Sex Expressionismの諸風景」参考文献
07/03 小倉孝誠(慶應義塾大学教授)
「近代フランスの愛とセクシュアリティ」 参考文献
10/02 河合正朝 (慶應義塾大学名誉教授)
「浮世絵に見る愛のかたち」参考文献
10/09 高山宏 (首都大学東京教授)参考文献
10/16 村上由見子 (映画研究・表象文化研究家)
「モードのオリエンタリズム
―世紀転換期の女性身体とセクシュアリティ意識」 参考文献
10/23 浅原須美 (ライター)
「花柳界―芸者の世界の“愛”のかたち」参考文献
10/30 休講
11/06 杉浦章介(慶應義塾大学教授)
「「少女」をめぐる言説と伝説:清く、正しく、いつまでも」参考文献
11/13 小倉康嗣(立教大学非常勤講師) 
「ゲイのエイジング――地道で壮大な「生」の実験」参考文献
11/27 阿部年晴 (埼玉大学名誉教授)
「性の力―アフリカ習俗からの問いかけ」参考文献
12/04 マーク・ドリスコル(ノース・カロライナ大学チャペル・ヒル校助教授)
「エロ―グロ―ナンセンスの系譜」参考文献
12/11 巽孝之(コーディネーター)
「Reinventing American Beauty: A Note on Annabel Lee and Her Daughters」参考文献
12/18 宇沢美子(コーディネーター)
「外から見られたこれぞ日本風恋愛―芸者と浦島」参考文献
01/08 休講
01/15 コーディネイター全員による総括
学期末試験